
マキエマキ作品展 「まるで何もなかったように」
June 30, 2026 — July 5, 2026
本展示は、2016年から2026年に撮影した作品の中から、解体・営業終了済みの「旧妓楼、ラブホテル、飲食店街」といったナイトビジネスにまつわる場所でのロケ作品で構成しました。 2000年代に入ってから「浄化」の名のもとに、昭和の時代には当たり前であった性的サービスや表象、表現がどんどん姿を消しています。 戦後の闇マーケットの雰囲気を残していた飲食店街や公私娼に関わる場所も、私がマキエマキと名乗り始めてからの10年で閉鎖、解体が進みました。 再開発や表現規制で悪所や性的な表象がリアル世界から消えていく一方、ネットの世界の中では昭和の頃よりも強い憎悪に満ちたミソジニーや暴力的な性表現が見られます。 センシティブの蓋で現実世界に存在するものを覆い隠したところで、性というものが人の生きざまに関わるものであることに変わりはありません。 性のリアリズムをないもののようにしてしまう昨今の風潮に、私は疑問と危機感を感じています。 悪所と呼ばれた場所で、確かに存在した男と女の営み、そこから生まれた心の闇。作品を通じて「昭和のエロ」とはなんだったのか、そんなことを考えていただけると幸いです。


Gallery
Gallery Solaris
Est. 2015